PP貼り機で対応できる紙のサイズは?最大・最小サイズと発注時の注意点を解説

ポスターやカード、パッケージなどの紙製品を制作する際、「このサイズでもPP貼り(表面にフィルムを貼って保護・装飾する加工)はできるのだろうか?」と疑問に思うことはありませんか?
せっかくデザインが完成しても、いざ加工会社に持ち込んだ際に「機械に通らないサイズなので加工できません」と断られたり、データを作り直したりする事態は避けたいものです。
この記事では、PP貼り加工機で対応できる紙の最大サイズと最小サイズについて、具体的な数値を交えて解説します。また、大判ポスターや小さなカードを制作する際のポイント、サイズ以外に気をつけるべき発注時の注意点についてもご紹介します。
PP貼り機で対応できる紙のサイズ(最大・最小)
まずは結論からお伝えします。一般的なPP貼り機(および太陽紙技研)で対応可能な紙の基本サイズは以下の通りです。
- 最大サイズ:四六全判(1091mm × 788mm)
- 最小サイズ:四六判八切(272mm × 394mm)
四六全判とは、B1サイズ(1030mm × 728mm)やA1サイズ(841mm × 594mm)がすっぽりと収まる非常に大きな紙の規格です。一方、四六判八切は、B4サイズ(364mm × 257mm)に近い大きさを指します。
基本的には上記の範囲内であれば、スムーズにPP貼り加工が可能です。ただし、「これより少しでも小さいと絶対に加工できない」というわけではありません。機械の仕様や職人の技術により、短辺が230mm程度あれば加工可能な場合もあります。「少し規格より小さいかもしれない」という場合は、あきらめずに専門業者へ相談してみることをおすすめします。
ポスターや小さなカードを作る際のポイント
作りたい製品の仕上がりサイズによって、印刷や加工の進め方が異なります。極端に大きいものや小さいものを発注する際の考え方を解説します。
大判ポスター(B1・A1など)の場合
B1サイズやA1サイズといった大判ポスターは、PP貼り機の最大サイズである「四六全判(1091mm × 788mm)」の範囲内に収まるため、ポスターサイズのまま1枚ずつ機械に通して加工することが可能です。
ツヤのあるグロスフィルムを貼れば鮮やかで目を引く仕上がりに、つや消しのマットフィルムを貼れば落ち着いた高級感のある仕上がりになります。
小さなカード(名刺・トレカ・タグなど)の場合
名刺、トレーディングカード、商品タグといった非常に小さな製品は、仕上がりサイズのままでは機械に通すことができません。
このような場合は、大きな紙(四六半裁や菊全判など、対応サイズ内の紙)に複数のデザインを並べて印刷(多面付け)し、その大きな紙の状態でPP貼り加工を行います。
そして、表面加工が終わった後に、指定の小さなサイズへと断裁(カット)して仕上げるのが一般的な流れです。そのため、最終的な製品自体が小さくても問題なくPP貼りを施すことができます。
サイズ以外に気をつけたい!PP貼り発注時の注意点
紙のサイズが対応範囲内であっても、紙の厚さやデータ設計、印刷状態によっては加工不良が起こる可能性があります。発注前やデータ作成時に、以下の3点に注意してください。
1. 通紙方向の余白(くわえ・重ねしろ)とドブの確保
全自動のPP貼り加工では、紙を機械に通す際、前後の紙を数ミリ重ね合わせて(ダブらせて)連続的にフィルムを圧着し、後段で切り離します。
そのため、紙の進行方向の前後に「くわえ余白」や「重ねしろ(ダブり幅)」が必要となります。また、断裁位置にフィルムの切り離し跡やズレを残さないため、仕上がりサイズの外側には十分な塗り足し(ドブ)が必要です。データ作成時には、余裕を持ったレイアウト設計を心がけましょう。
2. 紙の厚みは「四六判110kg以上」を推奨
紙が薄すぎると、熱と圧力でフィルムを圧着する際にシワが発生したり、フィルムの収縮張力に負けて強い反り(カール)が生じたりします。
安定した品質を保つため、紙の厚さは四六判換算で110kg以上(一般的なパンフレットや雑誌の表紙に使われる程度の厚さ)をおすすめしています。なお、パッケージなどに使われる厚みのあるボール紙の場合は、450g/㎡程度まで加工可能です。
3. インキは完全に乾燥させる
印刷面のインキが完全に乾いていない状態(または裏移り防止パウダーが過剰な状態)でPP貼りを行うと、フィルムが定着せず、後から剥がれてしまう(剥離・ブリスター)原因になります。
特にインキを多く使う濃いデザインやベタ面が多い場合は、納期に余裕を持ち、印刷物が十分に乾燥してから加工工程へ進めるスケジュールを組むことが大切です。
太陽紙技研の強み:イレギュラーなサイズにも柔軟に対応
京都に拠点を置く太陽紙技研では、一般的な全自動機だけでなく手動機(手差し機)も活用しています。全自動機では対応が難しいイレギュラーな小サイズ(四六判16切など)であっても、職人の手作業による細かな温度・圧力調整を行うことで、高品質なPP貼り加工を実現します。
また、加工不良が出る前にいち早く確認し、もしお預かりした印刷物に不具合(乾燥不足やデータ上の配置懸念など)が見られた場合は、すぐにお客様へご連絡・ご相談する体制を整えています。「このサイズで加工できるか不安」「特殊な用紙を使いたい」といった場合でも、良品を納品するための最適な方法をご提案いたします。
まとめ
PP貼り機で対応できる紙のサイズや、発注時のポイントは以下の通りです。
- 対応可能な基本サイズ:最大「四六全判(1091mm × 788mm)」から、最小「四六判八切(272mm × 394mm)」まで
- 小さいサイズの加工方法:小さなカード類は、大きな紙に複数並べて印刷・PP貼りをしてから、最後に断裁する
- 発注時の注意点:通紙に必要な余白や塗り足しを確保し、紙の厚みは四六判110kg以上を選び、インキを十分に乾燥させる
対応サイズに収まっているか不安な場合や、短辺230mm以下の特殊な加工が必要な場合は、ぜひ一度、太陽紙技研までご相談ください。事前の入念な確認と適切なデータ作成により、トラブルなく美しい仕上がりの製品を作り上げましょう。